2018年1月7日日曜日

東京新春コンサート


「2018新春トークコンサート」が1月6日午後、東京・世田谷区の成城ホールで開かれました。年明けの催しにふさわしく、会場にはなごやかな空気と笑顔があふれ、約400人の観客(参加者)が松元ヒロさんのソロライブと崔善愛さんのピアノ独奏を楽しみました。植村隆さんは、「2018年の私の決意は①植村裁判勝利②河野談話の継承③ヘイトスピーチのない社会づくりに尽力」と語り、支援を訴えました。
会場はほぼ満席でした。前売りチケットが予想以上に売れたため舞台の手前にも臨時席を設けました。それでも当日売りを一時ストップするほどの盛況で、松元さん、崔さんの人気と植村さん支援の広がりをあらためて実感させる会となりました。
写真はいずれも1月6日、成城ホールで

コンサートには地元世田谷区の保坂展人区長からメッセージが寄せられました。自治体の現職首長からの植村支援メッセージは、上田文雄札幌市長(当時)に次いで2人目です。配布プログラムに掲載した主催者「ごあいさつ」と、この日のステージの圧巻、松元ヒロさんが朗々と諳んじた「日本国憲法前文」とともに、以下に掲載します。

メッセージ
 本日は、植村隆さんの裁判を支援する2018新春トークコンサートの盛会を心よりお祝い申し上げます。本日のトークコンサートから、植村隆さんの裁判の支援の輪がさらにひろがるようご祈念いたします。
 取材をした事実を報道したことを「捏造」と決めつけ、報道した記者の家族まで巻き込み、インターネット上で家族のプライバシーもさらし、匿名による「脅迫」をはじめとする陰湿で激しい攻撃と迫害をする行為が許される訳がありません。しかしながら、いまも陰湿で激しい攻撃と迫害は止んでいません。一刻も早い司法による救済が必要です。
 これからも、報道の自由、言論の自由が保障され、市民、メディアが委縮しない寛容な社会のために、私も市民の一人として、皆様とともに声をあげていきたいと思います。
 結びにここにご参集の皆様のご健康とご多幸を祈念いたしまして、連帯のメッセージとさせていただきます。報道の自由、言論の自由、民主主義を守るためにともに頑張りましょう。
  2018
16
  世田谷区長 保坂展人

ごあいさつ
 元慰安婦の記事を「捏造」と攻撃されて職を失い、家族も脅迫された植村隆さんが名誉回復の裁判を起こして3年余りになりました。皆さまのご支援を受けて、植村さんは言論でも法廷でも反論を繰り広げており、支援の輪は全国に広がっています。
 法廷では「(韓国人の)義母のお母さんの起こした裁判を有利にするために紙面を使って意図的なウソを書いた」(西岡力氏)、「真実を隠して捏造記事を報じたのは、義母の訴訟を支援する目的だった」(櫻井よしこ氏)などという被告の主張が、まったく根拠がないことが立証されました。
 しかし裁判は長期化が予想されます。
「言論テロ」の標的にされてきた植村さんが勝たなければ、日本の言論は萎縮して、慰安婦問題もタブーにされてしまいます。
 この危うい時代の空気を、笑い飛ばし、聴き倒しましょう。
  2018年1月6日
  植村訴訟東京支援チーム

日本国憲法 前文
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものてあつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。